
家族葬の香典返しで迷う方へ 現場で伝える辞退と返礼の判断基準


記事の監修
株式会社ネクスト 久本
一級葬祭ディレクター/グリーフケア・アドバイザー1級
2017年に一級葬祭ディレクターを取得。グリーフケア・アドバイザー1級。アテンダー業務からディレクター業務まで幅広く担当し、これまで2000件以上のご葬儀に携わってまいりました。ご縁を大切に、思いやりをもってご家族に寄り添うことを心がけています。終活やお葬儀に限らず、安心して頼っていただける存在でありたいと考えています。
家族葬の香典返しで迷う方へ 現場で伝える辞退と返礼の判断基準
家族葬における香典返しの基本と選択肢
家族葬を執り行う際、多くの喪主様が頭を悩ませるのが香典返しの取り扱いです。家族葬は親しい身内だけで行う小規模なお葬式であるため、一般的なご葬儀とは異なる判断が求められる場面が多々あります。まずは、家族葬における香典返しの基本的な定義と、遺族側が取るべき選択肢について整理していきましょう。
香典返しとは、故人様へ供えられた香典(お悔やみの気持ちを表す金銭)に対する感謝のしるしであり、無事に四十九日の法要(忌明け)を終えたことを報告する返礼品です。家族葬であっても、この基本的な意味合いは変わりません。しかし、家族葬では「最初から香典を辞退する」という選択をされるご遺族様が非常に多いのが特徴です。
家族葬における香典返しの対応は、大きく分けて以下の3つのパターンに分類されます。
- 香典をすべて辞退する場合:参列者からの香典を一切受け取らないため、原則として香典返しは不要となります。ただし、会葬に対する感謝を伝える「会葬礼状」や、当日にお渡しする「会葬御礼(お茶やハンカチなど数百円から千円程度の品)」は用意するのが一般的です。
- 香典を受け取り、後日お返しする場合(忌明け返し):ご葬儀の場では香典を受け取り、四十九日の法要が明けた後に、いただいた金額に応じた香典返しを個別に郵送または手渡しします。
- ご葬儀の当日にその場でお返しする場合(即日返し):いただいた香典の金額にかかわらず、ご葬儀当日に一律の返礼品(2,000円から3,000円程度)をお渡しします。高額な香典をいただいた方には、後日さらに追加でお返しを用意して調整します。
このように、家族葬だからといって「香典返しが絶対に不要になる」わけではありません。香典を受け取るか辞退するかによって、その後の対応が大きく変わることを理解しておくことが大切です。

香典返しの費用相場と「半返し」の考え方
香典を受け取った場合、お返しの金額はいただいた香典の「半額(半返し)」から「3分の1」が一般的な相場とされています。例えば、1万円の香典をいただいた場合は5,000円程度、5,000円の香典をいただいた場合は2,500円程度の品物を選びます。
ただし、親族や近親者からは、遺族の今後の生活や葬儀費用を支援する意味を込めて、3万円、5万円、あるいは10万円といった高額な香典をいただくことがあります。このような場合に厳密な「半返し」をしてしまうと、かえって相手の厚意を無下にしてしまうことがあるため注意が必要です。高額な香典に対するお返しは、3分の1から4分の1程度(例えば5万円に対して1万5,000円から2万円程度)に留め、感謝の気持ちを丁寧に伝える手紙を添えるのがスマートな対応です。
香典返しを贈る時期とタイミング
香典返しを贈る時期は、仏式では四十九日の法要を終えた「忌明け」の後、概ね2週間以内が目安となります。神道(神式)では三十日祭または五十日祭の後、キリスト教では昇天記念日(1ヶ月目の追悼式)の後に贈るのが一般的です。
近年増えている「即日返し(当日返し)」の場合は、ご葬儀当日に受付で香典と引き換えに返礼品をお渡しします。この方法は、後日の発送作業や住所確認の手間を省けるため、遺族の肉体的・精神的な負担を軽減できるという大きなメリットがあります。しかし、当日には誰からいくらの香典をいただけるか分からないため、一律の品物を用意せざるを得ず、高額な香典をいただいた方への個別対応(後日の追加発送)が別途必要になる点には留意しておきましょう。

現場のプロが明かす香典トラブルと解決の知恵
葬儀の現場に長年携わっていると、一般論やマナー本に書かれている通りにはいかない現実のトラブルに直面することが多々あります。ここでは、私たちがご遺族様から実際によく受けるご相談と、それに対する現場ならではの解決策をご紹介します。
「香典辞退」を伝えていたのに当日持参された場合の対応
「家族葬のため香典は辞退いたします」と事前に案内していたにもかかわらず、ご葬儀の当日に受付で香典を差し出される参列者様は少なくありません。このような時、現場ではどのように対応すべきでしょうか。
業界の常識として、頑なに拒絶しすぎるのはかえって相手に恥をかかせてしまい、失礼にあたることがあります。受付で「申し訳ございませんが、故人の遺志により辞退しております」と一度は丁寧にお断りしますが、それでも「どうしても受け取ってほしい」「お気持ちだから」と強く勧められた場合は、感謝の言葉を述べてありがたく受け取るのが現場での賢明な判断です。その場の雰囲気を壊さず、相手の「供養したい」という善意を尊重することが最優先されます。
ただし、受け取った場合は当然、後日に香典返し(忌明け返し)が必要になります。そのため、香典を辞退する家族葬であっても、予備の返礼品や会葬礼状を数部から十数部程度、葬儀社に依頼して余分に用意しておくことが、現場で慌てないための重要な備えとなります。
親族間での意思統一と地域特有の慣習
家族葬で最もトラブルになりやすいのが、親族間での「香典を辞退するかどうか」の意見の食い違いです。喪主様が「家族葬だから香典は辞退してシンプルにやりたい」と考えていても、年長のご親族から「香典を辞退するなんて非常識だ」「お返しをしないと後々角が立つ」と反対されるケースは非常に多いものです。
特に香川県や高松市などの地域では、親族間のつながりや地域のコミュニティ(お講などの集まり)を重視する傾向が根強く残っています。現場の経験から申し上げますと、ご葬儀の内容や香典の取り扱いについては、必ず事前に主要なご親族(特に本家や年長者)に相談し、合意を得ておくことを強く推奨します。事前の相談なしに独断で決めてしまうと、葬儀後に「あそこの家は礼儀がなっていない」といった不要な摩擦を生む原因になりかねません。
また、高松市をはじめとする香川県内では、ご葬儀の後に「お講」と呼ばれる地域の集まりがあり、そこで香典やお返しのルールが細かく決まっている地区もあります。こうした地域特有の事情については、地元の事情に精通した地域密着型の葬儀社に相談するのが一番の近道です。
高松市葬祭費5万円支給制度の活用
葬儀後の経済的な負担を軽減するために、公的なサポート制度を忘れずに申請しましょう。高松市では、国民健康保険の加入者が他界された場合、その葬儀を行った方(喪主様)に対して「葬祭費」として5万円が支給される制度があります。
この申請は、葬儀を行った日の翌日から2年以内に行う必要がありますが、申請から実際に口座に振り込まれるまでには約2ヶ月かかります。葬儀後は役所での手続きが多いため、葬儀社から必要書類の案内を受け、早めに手続きを済ませておくことが大切です。詳細な手続き方法や必要書類については、高松市公式(葬祭費)のページをご確認ください。また、後期高齢者医療制度に加入されていた場合も同様の制度がありますので、厚生労働省(後期高齢者医療)の案内を参考にしてください。
香典返しの品物選びと挨拶状の正しいマナー
香典返しとして贈る品物や、そこに添える挨拶状(会葬礼状)には、古くからのマナーやタブーが存在します。参列者様に不快な思いをさせず、感謝の気持ちを正しく伝えるためのポイントを整理しました。
香典返しにふさわしい品物と避けるべき「忌みもの」
香典返しの品物は、使ってなくなる「消えもの」を選ぶのが鉄則です。これは「悲しみを後に残さないように」という願いが込められているためです。
| 適している品物(消えもの) | 避けるべき品物(忌みもの) |
|---|---|
| お茶、コーヒー、海苔、砂糖、和菓子(日持ちするもの) | 生肉、生魚(四つ足生臭もの:宗教的な理由から忌避される) |
| 洗剤、石鹸、タオル(悲しみを洗い流す、拭い去るという意味) | お酒、ビール(嗜好品であり、お祝い事を連想させるため) |
| カタログギフト(相手が好きなものを選べるため現代の主流) | 商品券、金券(金額が直接分かってしまうため避けるのが無難) |
最近では、受け取った方が自由に品物を選べる「カタログギフト」が非常に人気です。価格帯も細かく設定されているため、いただいた香典の額に合わせたお返しがしやすく、遺族側の品物選びの手間を大幅に省くことができます。
挨拶状(会葬礼状)の作成ルールと文例
忌明けに香典返しを郵送する際は、必ず挨拶状(お礼状)を添えます。挨拶状を作成する際には、いくつかの独特なルールがあります。

最も重要なルールは、「句読点(、や。)」を使用しないことです。これは「法要が滞りなく滞りなく進むように」「句読点は文章を区切る(縁を切る)ものだから」という理由に由来しています。また、重ね言葉(「ますます」「たびたび」など)は不幸が重なることを連想させるため使用しません。
以下に、仏式における一般的な挨拶状の文例を紹介します。
謹啓
先般 亡父 〇〇 儀 葬儀に際しましてはご多忙中にもかかわらずご会葬を賜りかつご丁寧なご厚志をいただき誠にありがたく厚く御礼申し上げます
おかげさまで本日四十九日法要を滞りなく相済ませました
つきましては供養のしるしまでに心ばかりの品をお届けいたしましたのでご受納くださいますようお願い申し上げます
本来であれば拝眉の上御礼申し上げるべきところでございますが略儀ながら書中をもちまして謹んで御礼申し上げます
敬具
令和〇年〇月〇日
喪主 〇〇 〇〇
こうした挨拶状の作成や印刷、品物の手配などは、ご遺族様だけで行うのは非常に大変です。信頼できる葬儀社であれば、提携しているギフト業者と連携し、挨拶状の文面作成から発送までを一貫してサポートしてくれます。
株式会社ネクストが大切にする「1日1家族」の寄り添い
私たち「家族葬のネクスト(運営:高松パレス株式会社)」は、1967年の設立以来、香川県高松市を中心に20年以上にわたり葬祭事業に携わってまいりました。私たちが現場でお客様と接する中で、最も大切にしているのは「ご遺族様が大切な方との最期の時間を、誰にも邪魔されずにゆっくりと過ごしていただくこと」です。
一般的な葬儀会館では、同じ日に複数のご家族のご葬儀が同時に行われることが多く、ロビーや廊下で他のご家族や参列者とすれ違うなど、落ち着かない思いをされることが少なくありません。しかし、ネクストの4つの会館(ネクスト舟岡、ネクスト林、ネクスト飯田、ネクスト仏生山)は、すべて「1日1家族の全館貸切制」を採用しています。
他の方の目を気にすることなく、まるでご自宅にいるかのように、ご家族だけで温かく、穏やかなお別れの時間を過ごしていただけます。この体制があるからこそ、香典の取り扱いやお返しの準備といった細かなご不安についても、担当ディレクターがご家族のすぐそばで、一つひとつ丁寧にご相談に乗ることができるのです。

お客様からいただいた温かいお言葉
実際にネクストをご利用いただいた高松市のご遺族様から、このようなお声をいただいております。
高松市在住 A様
ネクストでお葬儀をして一番満足していることは、隅々まで掃除が行き届いており気持ちよく過ごせたことです。充実した親族控室を貸し切りで使用することができ、満足しています。最期の夜を家族みんなでかけがえのない時間をゆっくり過ごすことができました。一人の担当ディレクターさんが病院のお迎えから、お骨の安置までしてくれました。私たちのことを一番理解してくれている担当の方が最後までお世話をしてくれて安心できました。またネクストにしかない「納棺正装」には親族全員が感動しました。お陰様で、柩の蓋を私たち遺族の手で閉めたので最期のお別れをしっかりすることができました。また、葬儀を終えてからも法要や相続など分からない相談にのっていただき本当に助かりました。
このお言葉にあるように、ネクストでは病院へのお迎えから、ご葬儀、そして葬儀後の法要や相続、香典返しのご相談に至るまで、一人の担当ディレクターが一貫してサポートいたします。窓口が途中で変わることがないため、「あの時に伝えたことが伝わっていない」といった行き違いがなく、精神的に余裕のないご遺族様にも安心して頼っていただける体制を整えています。
追加費用なしの明朗会計と事前相談の重要性
葬儀費用に関する不安を解消するため、ネクストでは「追加費用なしの明朗会計」を徹底しています。ご葬儀の前に詳細な見積書を作成し、どの項目にいくらかかるのかを透明性をもってご説明いたします。後から予期せぬ追加料金を請求することは一切ございません。
また、事前にご相談いただくことで、葬儀プランが10%割引になる「ハートフルメンバーズ会員制度」もご用意しております。生前整理や終活の一環として、あるいは「もしもの時」に慌てないために、事前相談に来られる方は年々増えています。事前相談は、故人様らしい送り方を落ち着いて考えることができるだけでなく、香典を辞退すべきか受け取るべきかといった、葬儀後の手続きに関する方針をあらかじめ決めておくためにも非常に有効です。
ご葬儀や香典返しのご不安は24時間いつでもご相談ください
大切なご家族を亡くされた直後は、深い悲しみの中で、葬儀の手配や参列者への対応、役所の手続きなど、決めなければならないことが山のように押し寄せます。香典返し一つをとっても、「これでマナー違反になっていないだろうか」「親戚に変に思われないだろうか」と不安になるのは当然のことです。
私たち家族葬のネクストは、高松市に密着した老舗の葬儀社として、これまで数多くのご家族の旅立ちをお手伝いしてきました。どのような些細な疑問やご不安でも構いません。深夜や早朝であっても、専門のスタッフがいつでもお電話をお待ちしております。
【24時間365日対応・通話料無料】
お急ぎの方、事前相談をご希望の方は、フリーダイヤル 0120-04-5909 までお気軽にお電話ください。ご遺族様の心に寄り添い、誠心誠意サポートさせていただきます。
家族葬の香典返しに関するよくあるご質問
Q1. 家族葬で香典を辞退する場合、参列者への連絡はどのようにすればよいですか?
A. ご葬儀の案内状や訃報連絡の際に、「故人の遺志により、香典や供花、弔電の儀は固くご辞退申し上げます」と明記してお伝えします。口頭で伝える場合も、曖昧にせず「家族葬のため、香典は辞退させていただいております」とはっきりと伝えることが、当日の混乱を防ぐために重要です。
Q2. 香典返しを贈るのが遅れてしまった場合、どうすればよいですか?
A. 四十九日の忌明けから大幅に遅れてしまった場合は、香典返しの品物に、遅れたことに対するお詫びの言葉を添えた挨拶状を必ず同封します。お詫び状には「諸事情によりご挨拶が遅れましたことを深くお詫び申し上げます」といった文面を添え、誠意を伝えることが大切です。
Q3. 家族葬に参列しなかった方から、後日郵送で香典が届いた場合はどうしますか?
A. ご葬儀後に自宅へ香典が届いた場合も、基本的にはありがたく受け取り、四十九日の忌明け後に香典返しを贈ります。香典を辞退している旨を伝えていても、郵送で送られてきたものを送り返すのは非常に失礼にあたります。感謝の気持ちを込めて、半返しを目安にお返しを用意しましょう。
Q4. 香典返しの品物に「のし(掛け紙)」は必要ですか?
A. はい、必要です。香典返しには、黒白または黄白の結び切りの水引が描かれた掛け紙を使用します。表書きは、仏式では「志」または「満中陰志(関西地方に多い)」、神式やキリスト教式では「偲び草」とするのが一般的です。下部には喪主の姓(例:「〇〇」または「〇〇家」)を記載します。
Q5. 高松市での家族葬で、地域の特別なルールはありますか?
A. 高松市内でも、地域や地区の自治会(お講など)によって、香典の金額や返礼品の一律ルールが決められている場合があります。こうした地域特有の慣習がある場合は、地域のルールに従うのが最もスムーズです。ネクストでは地元の慣習に精通したスタッフがアドバイスいたしますので、お気軽にご相談ください。


